飲み物

飲み物

水
イタリアでは普通、レストランで水を飲みたければ有料のミネラルウォーターを注文するしかありません。気安い店では水道の水を持ってきてもらうこともできますが、日本のように浄水器の水を頼む前からサービスしてくれる店はほとんどありません。私も食事の前にちょっと口を湿らせたいだけで水を頼んで、ほとんど残してしまうこともしばしばです。

イタリア人も水のサービスはほしいはず、と思ってこの店では浄水器の水を無料で、席に着いた直後に持っていきます。なんだこれは？と怪訝な顔をされるので初めての人には「浄水器の水です」といって持って行きます。イタリア人には慣れないサービスですが、結構喜んでもらっていると思います。
食事中ワインを飲む人も、食事を始める前や後に結構水を飲みますし。

ただし後でひとづてに聞いたのですが、ある人は「浄水器なんかが何をしてくれるんだ、俺はミネラルウォーターしか飲まん」と言ったそうです。ちょっと年齢が上の世代だと、水道水は飲めないという時代を経験しているんです。で、昔はまた何も信用できない国だったので、浄水器などという新しいものも、ホントに水をきれいにしてくれるのか、信用できないのですね。カンポバッソは水がもともときれいで水道水の薬くさいにおいはあまりしなくて、効果が見分けられないのもあります。まあこういう人はホントにまれです。一応炭酸なしのミネラルウォーターも置いているのですが、注文はごくごくまれです。
ただ、炭酸入りミネラルウォーターを飲む人は多くて、これはよく頼まれます。

ワイン
レストランでは十中八九食中酒としてワインが飲まれます。ワインでなければ水かビール。イタリア人はそれ以外の飲み物は食事中はありえないようです。たまに子供がファンタやコーラを飲みます。また、ワインをスプライトで割って飲む人もよくいます。

魚介料理なのでほとんどが白ワインの注文ですが赤ワインを頼む人も意外とよくいます。ワイン全体では圧倒的に赤を好む人が多いからで、ここ何十年かの間にタブーが破られてきたようです。

ワインは量り売りワイン屋で買ってきて、ガラスの水差しみたいなものに入れて出すVINO SFUSOと、買ってきてそのまま出すボトルワインとがあります。ウチはVINO SFUSOは赤と白一種類づつ、ボトルワインも白５種類、発泡ワイン1種類とごく少ないです。相方がそれほどワインマニアではなく、基本はVINO SFUSOで、後はホントに自分が認める（VINO SFUSO以上のお金を出す価値のある）ボトルワインを置いておけば十分、という考え方だからです。
私自身はまったくの下戸でさっぱりわからないのですが、イタリアのグルメガイドはレストランのワインリストも重点を置いて評価しているので、お客さんの評価のためにももっと多いといいんじゃないかと・・・。

VINO SFUSOは500ml２ユーロ、ボトルワインは4.8ユーロ～17ユーロです。

食後酒
イタリア人は食後酒をDIGESTIVO（消化を助けるもの）と言って、強めのお酒を飲みます。グラッパなどの蒸留酒や、AMAROという、各種の香りをつけたリカー類、ウィスキーなどです。
ヘンなのですが、「SAKE」日本酒もワインよりちょっと強いからかイタリア人には食後酒なようで、今までSAKEを頼んだ人は全部食後でした。ほんとは食中酒なんだけど・・・と言いたいんですが、日本酒は甘くて酸味がないので、オリーブ油をたっぷり使ったイタリア料理にはやっぱりワインが一番合うのかな、と思ってだまっています。

これらのDIGESTIVOはカウンターの上に置いて、忙しいときはセルフサービスで飲んでもらいます。ちょっと多めに飲まれる危険も多いけど・・・。

コーヒー
普通のレストランでは大きなエスプレッソマシーンを置いていますが、バールのコーヒーに比べて味が劣るためレストランを出てバールで飲む人が多いのです。以前のレストランで、「コーヒーはあまり注文がないのにエスプレッソマシンは場所をとるし毎日点けるたびに大量の電気を食う」という経験をした相方は、この店ではモカマシン（カフェティエラ）を使うことにしました。ほとんどの家庭でよく使われる、火にかけて作るコーヒーメーカーです。これなら小さくて必要なときだけ取り出せます。コーヒーの味はバールのエスプレッソマシン＞家庭用のエスプレッソマシン＞モカマシンと言われていますがモカマシンのコーヒーはみんな家庭で味わっているので別にまずいとは思わないようです。

モカマシン↓

家庭用エスプレッソマシン↓